ANA SFC(スーパーフライヤーズカード)会員は改悪された?改悪ポイント解説と今後の展望は

クレジットカードの年会費を払うだけで半永久的にANA上級会員の資格を維持できるSFC(スーパーフライヤーズカード)。
マイラーにとっては憧れのステータスですが、一方で「SFC制度が改悪されるのでは?」との声もちらほら見られます。
今回は直近であったSFC制度の改悪と、それでもSFCは持ち続ける理由があるのか、といった部分を解説していきます。
2018年に発表されたSFC制度の改悪
2018年に発表された主なSFC制度の改悪点は以下の2つです。
- 国内線プレミアムクラスの値上げ(SFC取得ハードルの上昇)
- 国際線プレミアムエコノミーへの無償アップグレード廃止
1はSFC会員向けサービスの直接的な改悪ではありませんが、SFC取得にかかるコストが上昇するので改悪として数えています。
それぞれについて解説していきます。
※そもそもSFCって何?といった方はこちらの記事をご覧ください。
国内線プレミアムクラスの値上げ(SFC取得ハードルの上昇)
2018年4月にANA国内線のプレミアムクラス運賃が値上げされました。実はSFCステータス取得を目指す方にとってこれはかなり痛手となりました。
なぜなら国内線プレミアムクラスは、株主優待などを併用すれば
- 安く(PP(プレミアムポイント)単価が低い)
- 早く(一回の搭乗で貯まるPPが多い)
- 快適に(プレミアムクラスで快適な空旅)
SFC発行に必要なプラチナステータスに到達できる路線だったからです。
プレミアムクラスの値上げによって、結果的に今までよりもSFC資格取得のハードルが上がってしまいました。
国際線プレミアムエコノミーへの無償アップグレード廃止
これまでSFCおよびプラチナ以上のANA上級会員向けに「搭乗手続時に空席があればエコノミーからプレミアムエコノミーに無償アップグレード可能」といったサービスが提供されていました。
しかし、2018年11月、この無償アップグレードサービスが2019年9月30日をもって終了すると発表されました。
このプレエコへの無償アップグレードは特典航空券も対象となるため、かなり魅力的なサービスだったのですが、残念ながらこのサービスの廃止によってSFC会員の魅力は減少してしまったと言わざるをえません。
ただし、プレエコへアップグレードするくらいであればもう少しマイルを貯めてビジネスを狙う方法もあるので、SFC会員的にはこの新規サービスがプラスかは微妙なところです。
改悪後もSFCにメリットはあるのか?
SFCの主要メリットをあげると以下の通りです。
- ANAラウンジの利用
- 国際線特典航空券の上級会員枠
- 優先チェックインカウンター・専用保安検査場
- 優先搭乗
- プレミアムエコノミーへの無料アップグレード
- 手荷物優先受け取り
- フライトボーナスマイル
- スターアライアンスゴールドメンバー
このうちプレミアムエコノミーへのアップグレードは段階を踏んで廃止されるのは解説した通りです。
その上で残ったサービスを大まかに分けると、以下の3つと言えるでしょう。
- ラウンジをはじめとした充実した空港サービス
- 海外特典航空券の優先枠
- スターアライアンスゴールドメンバー
つまり、SFC会員のメリットは上記サービスを年会費11,070円〜で半永久的に維持できる点だと言えます。
特典航空券の優先は国際線のみですし、ラウンジも国内線よりも国際線の方が圧倒的に豪華です。
さらに海外でANA以外の路線に乗る場合もスターアライアンスのゴールドメンバーステータスが強力で、ラウンジ利用や優先搭乗などの空港サービスが受けられるからです。
まとめ
今回は2018年に起こったSFC制度の改悪について解説しました。今後さらなる改悪があるかについて明確な予想はできません。
SFC会員は一旦取得後はそれほど飛行機に乗らずとりあえず年会費を払っている方も多いので、ANAにとっては簡単に切ってしまえる存在ではないはず。
SFC会員向けのサービスを提供するコストはそれほど大きくはないと思われますからね。
一方でダイヤモンドメンバーなど実際に飛行機に乗りまくって会社に利益をもたらしてくれる顧客をより優先したい思いもあるはずなので、この辺りのバランスをANAがどう考えているかでしょう。
いずれにせよ、ANAのマイルを貯め始めたと同時にSFCに興味を持った方も多いかと思いますが、そのメリットデメリットをしっかり把握した上で取得を目指すかを検討して行きたいところですね。
もしこれからSFC会員を目指すのなら、SFC新規申込時のクレジットカード審査に落ちる可能性を少しでも下げられるので、事前にANAカードを利用しておくのがおすすめです。