意味が分れば怖くない!クレジットカードの海外旅行保険の補償名と内容を解説

「保険の補償内容」と言うと、見慣れない難しい漢字、独特の言い回しや、何度読んでも分りにくい説明。知らなければいけない大事な説明なのに、思わず見ないフリや知ったフリをしたくなりがちですよね。
今回は大事だけど難しくてわかりにくい。そんなクレジットカードに付帯する海外旅行保険の補償名と補償内容を分りやすく紹介します。
海外旅行保険の代表的な補償名の意味と補償内容
死亡・後遺障害
海外旅行中の事故で受けた傷害(ケガ)が原因で死亡したり、後遺障害が残った場合に保険金を受け取れます。
なおクレジットカードの死亡・後遺障害補償は原則、傷害が原因の場合のみが対象で、病気による死亡・後遺障害は対象とならないので注意しましょう。
傷害・疾病治療費用
海外旅行中に受けた怪我や突然病気になってしまった場合に、かかった治療費用を補償してくれる保険です。
海外旅行保険の中では最重要項目です。必要な補償額などは記事前半でも詳しく解説しているので参考にしてみてくださいね。
なお通常、傷害治療費用(ケガの治療費)と疾病治療費用(病気になった場合の治療費)に分かれて補償限度額が設定されています。
また治療費用の保険が付帯しているクレジットカードを複数保有している場合、それぞれのカードの最高補償額を合算することができます。カード1枚で足りない場合は複数枚を組み合わせることで必要な補償を用意できますね。
救援者費用
海外で事故にあってしまった際にかかった捜索費用や、入院した時に家族が現地に駆けつけた際の交通費等を補償してくれる保険です。
特に家族が現地まで駆けつけるとなるとかなりの費用が発生する可能性があるので、治療費用とセットで用意しておきたい保険です。
なお救援者費用の補償対象となるのはどんな費用なのか、例として三井住友カードのHPで救援者費用の対象とされている費用をみておきましょう。
現地に赴く航空運賃など交通費(救援者3名分限度)※現地でのホテルなど客室料(救援者3名分限度かつ1名につき14日間限度)
※現地からの救援対象者の移送費用
※救援対象者の死亡による現地での遺体処置費用(100万円限度)
※救援者渡航手続費および現地での諸雑費(20万円限度)
※捜索救助費用
(出典:三井住友カードHP「保険金をお支払いする主なケースとお支払いする保険金」)
救援者費用も複数カードの合算が可能です。
賠償責任
旅行中に事故を起こしてしまい、他人に怪我をさせてしまったり、物を壊してしまい賠償責任をおった場合にその賠償金を補償してくれます。
身近な例で行くと滞在先のホテルの備品を壊してしまい弁償が必要になった場合にその金額を補償してくれるなどが考えられます。
賠償責任補償も複数カードでの限度額合算が可能です。
携行品損害
携行品損害補償では旅行中に持ち物が盗難・破損などで損害を受けた場合に、その損害を補償してくれるというもの。
例えばスマホが盗難にあった、カメラを落として壊してしまった、などのケースで補償が受けられます。海外では治安の関係や旅先で気分が高揚していることもあり持ち物に関するトラブルも起きがちです。
治療費の影に隠れてしまいがちですが、携行品損害も用意しておくと安心感の増す保険の1つです。
携行品損害についても複数カードの保険を合算することができます。
家族特約とは?
家計を担っている方はカードの付帯保険を比較するときには「家族特約」の有無も検討材料にしましょう。「家族特約」とはカード保有者だけでなく家族も海外旅行保険の補償対象となるサービスです。
家族特約の良いところとして、契約者本人(カード会員)が同行していない旅行でも補償の対象となることがあります。
例えば奥さんと子供だけで行く旅行や、子供の卒業旅行なども家族特約で補償の対象となるのです。
家族特約の対象となる家族は一般的には以下となります。
- 配偶者
- 子供
- 両親、同居の親族
ただし家族特約の対象となる範囲はカードによって様々です。
配偶者は含まれず子供のみ、子供は19歳以下のみ、未婚であれば年齢問わず子供は対象、両親は含まない、同居条件の有無、など細かな取り決めは各カードによって異なります。
また家族特約の最高補償額が本会員向けの補償額よりも低く設定されている場合もあるため補償内容についても確認が必要です。
家族特約を目的にカードを発行する場合は事前に特約の補償内容、対象等をしっかりチェックしておきましょう。
特に重視したい補償は?
費用が高額となりがちな治療費用補償は海外旅行保険でも最も重視したい項目です。
また治療費が発生する事故や入院が起こった際に家族が駆けつける費用を負担してくれる救援者費用も一定金額は用意しておきたいところ。
またそれ以外の項目で行くと、
- 携行品損害は発生頻度が比較的高い
- 賠償責任は高額となる場合が考えられる
ということが考えられます。
一方で携行品の損害というのは当然「自分の持ち物の合計額=損失の最高額」です。自分の持っているもの以上の額の損失は発生しようがありませんからね。
対して、旅先で何らかの事故などを起こしてしまい賠償責任をおった場合、ある意味その額は天井知らずです。
賠償責任は発生する確率は携行品損害に比べ低いものの、発生した場合のリスクが高いというわけですね。
以上の理由から賠償責任補償もあるに越したことはないでしょう。
ただし国内で個人賠償責任保険などに加入している場合、海外で負った賠償責任も補償対象となっている場合があります。その際は改めてクレジットカードの保険で賠償責任の補償を用意する必要性は低いと言えるので、事前に自分が加入している保険をチェックしておきましょう。
まとめ
今回は海外旅行保険の代表的な補償名と補償内容を解説しました。
海外旅行保険で最も重視したい項目は治療費用補償。
治療費が発生する事故や入院が起こった際に家族が駆けつける費用を負担してくれる救援者費用も一定金額は用意しておくと便利。
発生頻度が比較的高い携行品損害はあると安心。
上記の3点をおさえれば、ひとまず補償内容で安心できるかと思います。
難しい漢字に惑わされず、自分に必要な補償が何か見極めて、海外旅行保険付きのクレジットカードの申し込みに役立ててくださいね。