プライオリティ・パス付きクレジットカードで海外ラウンジを満喫しよう!

「世界中の空港でVIPラウンジが利用できる」。そんな夢のようなサービス、プライオリティ・パスをご存知でしょうか?
海外旅行で真価を発揮するプライオリティ・パスですが、本来は高額な年会費がかかる有料サービスです。が、実は特定のクレジットカードを発行することで無料、あるいは安くプライオリティ・パスを利用することができるのです。
今回はプライオリティ・パスのサービス内容と相性のいいクレジットカードをご紹介していきます。
プライオリティ・パスとは?

プライオリティパスって世界のラウンジで使えるサービスよね?
ラウンジって一言でいっても空港に行けばいくつかあるわよね。
どのラウンジをプライオリティパスで使えるのかしら?
うーん。プライオリティパスってそもそも何なのかしら?

なかなか混乱しておるのう~。
まずは、プライオリティパスの基本おさえるんじゃ!
そもそもプライオリティ・パスって何?
世界規模の空港ラウンジサービスの名称です。
プライオリティ・パス会員になることで、世界の500都市以上、1200を超える空港ラウンジを利用することができます。しかも利用できるのは軽食やアルコールサービス等の充実したVIPラウンジ(=航空会社ラウンジや有料ラウンジ)。
本来、VIPラウンジは航空会社の上級会員になる、ビジネスクラスに搭乗する、など厳しい入室条件があります。ですが、プライオリティ・パス会員であれば、例え上級会員でなくても、例えチケット代の安いLCC利用であっても、提携のVIPラウンジが全て利用可能となります。

海外旅行での飛行機の待ち時間を圧倒的優雅な時間へと変えてくれる、旅好きにはたまらないサービスというわけね!(わたしにピッタリだわ!)
空港ラウンジにはどんな種類がある?
ここで空港ラウンジについておさらいしておきましょう。
飛行機の離陸前、あるいは到着後にドリンクやフードを楽しみながらゆったりとくつろげる空港ラウンジ。
そんな空港に設置してあるラウンジは主に2種類に分かれます。
- カードラウンジ
- 航空会社ラウンジ(VIPラウンジ)
カードラウンジとは
ゴールドカード相当のクレジットカードを持っていると利用できるラウンジで、クレジットカード会社が共同で運営しています。
ラウンジ入室サービスがついたクレジットカードを持っていれば原則無料で利用できますが、
- 基本的に国内の空港にしかない
- 航空会社ラウンジに比べ簡素な作り
- ソフトドリンクのみ無料でアルコールやフードは有料、種類も多くない
など、お世辞にもラグジュアリーな空間とは言い難いものです。
航空会社ラウンジとは
一方、航空会社ラウンジは例えばANAやJALといった航空会社が運営しているラウンジのことです。原則その航空会社の上級会員(年間に数十回搭乗するような得意客)やビジネスクラスやファーストクラスの乗客向けに提供されています。
航空会社のラウンジは入室のハードルが高い分サービスも充実しており、
- カードラウンジよりも広々とした、きれいな設備
- アルコールを含むドリンクが無料
- 主に国際線ラウンジで無料の食事の提供
- シャワーなどがある場合も
とカードラウンジとは比べ物にならないくらいの内容となっています。
また海外では航空会社ではなく空港やラウンジ運営会社が運営する有料ラウンジもあり、航空会社のラウンジに匹敵するサービスを提供しているところがあります。こういったラウンジもVIPラウンジに含まれます。
プライオリティ・パスで利用できるラウンジは?
プライオリティ・パスで利用できるラウンジは、航空会社ラウンジを中心としたVIPラウンジ。提携ラウンジでプライオリティパスの会員証と登場する飛行機のチケットを提示すれば入室できます。
通常、航空会社のラウンジは自社の上級会員であっても自社便、もしくは自社提携便に搭乗する時でないと入室させてくれません。
しかしプライオリティパスは搭乗する便や座席のグレードに関係なく、ラウンジの利用が可能です。たとえLCCを利用する時でも、ビジネスクラスの乗客が使うようなVIPラウンジを利用できるのです。
プライオリティ・パスを持っていれば世界中の空港で離陸までの待ち時間を、食べ放題飲み放題のVIPラウンジで優雅に過ごすことができるというわけですね。

ふむふむ。
プライオリティパスで使えるラウンジは航空会社ラウンジを中心としたVIPラウンジ。カードラウンジではないのね!
プライオリティ・パスの種類(ランク)、年会費・利用料は?
最初にも述べたとおり、プライオリティ・パスは有料サービスです。
会員には3つのランク(コース)があり、年会費やラウンジ利用料金が異なります。
会員ランク | 年会費 | 会員本人のラウンジ利用料金 | 同伴者の利用料金 |
---|---|---|---|
スタンダード | 99ドル | 32ドル | 32ドル |
スタンダード・プラス | 299ドル | 無料利用10回、その後の利用は32ドル/回 | 32ドル |
プレステージ | 429ドル | 全て無料 | 32ドル |
表を見てもらえればわかると思いますが、プライオリティ・パスの料金は「年会費+1回毎のラウンジ利用料」という形で構成されています。
もっとも年会費の安いスタンダード会員であれば年会費99ドルに加え、ラウンジを利用する毎に32ドルを支払う必要があります。
1つ上のスタンダード・プラス会員になれば10回まで会員本人のラウンジ利用が無料となりますが、その分年会費が299ドルに上がります。年7回以上ラウンジを利用するならスタンダードプラスの方がお得になる計算ですね。
最高峰のプレステージ会員になると年会費さえ支払えば、年何回でも無料でラウンジを利用できます。年15回以上ラウンジを利用する場合はプレステージ会員がお得になります。
注意点として会員ランクに関わらず、同伴者(=プライオリティ・パス会員ではない人)のラウンジ入室は都度32ドルを支払う必要があります。航空会社の上級会員のようにラウンジ同伴者1名無料などのサービスはないので気をつけましょう。
プライオリティ・パスを使うのに必要なクレジットカードのステータスは?
普通に年会費や利用料金を支払って会員になる分にはどんなステータスのクレジットカードを使っていても問題ありません。もちろん年会費無料の一般カードでもOKです。
ただし、プライオリティ・パスの引き落としに必要となるので、有効なクレジットカードを1枚は所有しておく必要があります。
プライオリティ・パスを無料で発行できるクレジットカードはどんなステータス?
ここからが今回の本題。
クレジットカードの中には、(主にプレステージ会員の)プライオリティ・パスを無料で発行できるサービスを行なっているカードがいくつかあります。クレジットカードの年会費を払うだけで、世界中のVIPラウンジを無料で利用できるようになるというわけですね。
プライオリティ・パスの発行方法と解約方法は?
プライオリティ・パスの発行は公式HPから申し込みます。
ただし、クレジットカード付帯のプライオリティ・パス無料発行を利用する場合は公式HPではなく、各カード会社のWEBサービス、あるいはヘルプデスクに申し込む必要があります。
プライオリティ・パスの公式ページから申し込んでしまうときっちり年会費がかかってしまうので気をつけましょう。
申し込みから会員証の到着までおおよそ2週間〜3週間かかるようです。
発行したプライオリティ・パスの解約についてもカード会社に問い合わせればOKです。とはいえ無料発行できる場合はプライオリティ・パスだけをあえて解約するケースは少ないと思われますが。
クレジットカード自体を解約した場合は、一緒に発行したプライオリティ・パスも無効となります。
どんな人にオススメ?
プライオリティ・パスはズバリ
- 年に複数回海外旅行に出かける旅行好きの方
- 海外出張の多いビジネスマン
といった方にオススメです。
プライオリティ・パスは海外での利用で圧倒的な力を発揮します。世界中の主要な空港で何らかのVIPラウンジを利用できるので、ラウンジに入室できなくて悲しい思いをするということはほとんどなくなるでしょう。
航空会社ラウンジは航空会社の上級会員(ANAプラチナやJALサファイアなど)になることでも入室できますが、それだと入室できるラウンジも限られますし、LCCを利用するとラウンジ入室自体ができなくなってしまいます。
プライオリティ・パスは搭乗する飛行機の種類、チケット種別に関係なく、提携しているラウンジであればどこでも入室できるのが強みです。
海外旅行では空港で過ごす時間も大事にしたい!という方にとってプライオリティ・パスは強い味方となるでしょう。

プライオリティ・パスの種類の説明でも言ってたように、ラウンジ選びの目安は年に7回以上の利用ならスタンダード、15回以上ならプレステージを選ぶのがコツね
家族会員はプライオリティ・パスを発行できる?
プライオリティ・パスでラウンジに無料で入室できるのは会員本人のみで、同伴者が入室する場合は都度料金を支払う必要があります。
そのため、家族でラウンジに無料で入室しようと思った場合、家族全員分のプライオリティ・パスが必要となります。
例えば「MUFGカード・アメリカン・エキスプレス・カード」はカード本会員だけでなく、家族カード会員も無料でプライオリティ・パスを発行することができます。(家族カード年会費1名無料、2人目以降は税別3000円)
一方「楽天プレミアムカード」ではプライオリティ・パスを発行できるのはカード本会員のみで、家族会員がプライオリティ・パスを発行することはできません。全員分を発行するには家族それぞれが個別に楽天プレミアムカードの本会員になる必要があります。
プライオリティ・パス豆知識
国内で使える主要な空港とラウンジ紹介
プライオリティ・パスを使って入室できるラウンジがある、日本国内の空港は以下の4つです。
- 成田空港
- 関西国際空港
- 中部国際空港
- 福岡国際空港
それぞれの空港で利用できるラウンジは以下の通りです。
- 成田空港
-
1.KALラウンジ(大韓航空)
2.IASS エグゼクティブ ラウンジ(カードラウンジ)
3.TEIラウンジ(カードラウンジ) - 関西国際空港
- 1.KALビジネスクラスラウンジ(大韓航空)
- 中部国際空港
-
1.KALラウンジ(大韓航空)
2.スターアライアンス ラウンジ(スターアライアンス)
3.セントレアグローバルラウンジ(中国東方航空、チャイナエアライン、デルタ航空) - 福岡国際空港
- 1.KALラウンジ(大韓航空)
基本的には国際線搭乗時にしか利用できませんが、ラウンジが制限区域外にある成田のTEI、IASSラウンジや関空のKALラウンジなどは国内線利用時も利用ができるようです。
関西国際空港では「ぼてじゅう」のお好み焼きが無料に!
プライオリティ・パスの隠れたサービスとして、関空にあるお好み焼き屋「ぼてじゅう」で無料で食事ができます。
具体的なサービス内容は以下の通りです。
つまり、3,400円までなら無料でぼてじゅうで食事ができてしまうというわけです。

関空のKALラウンジで用意される食事はおにぎりやパンなど簡単なものが中心じゃから、温かくて美味しいお好み焼きを無料で食べられるというのは嬉しいサービスじゃろ?

こんなところでも使えるなんて知らなかった!
さっそくぼてぢゅう関西国際空港店をチェックだわ!
海外で使える主要な空港と利用可能なラウンジ
プライオリティ・パスが真価を発揮するのは海外の空港です。
正直なところ日本国内でプライオリティ・パスを使って入場できるラウンジは、食事の面などカードラウンジに毛が生えた程度のクオリティしかない所が多いのも事実。
対して海外の空港ラウンジは、ほとんどのラウンジでホットミールや果物が用意されていたり、空間も広く豪華なデザインが多いなど、よりラウンジでの時間を楽しむことができるよう工夫されています。
以下ではプライオリティ・パスでラウンジを利用できる海外の主な都市・空港、ラウンジをご紹介していきます。
※「有料系ラウンジ」とは利用料を払うことで誰でも利用できるVIPラウンジのこと。ここに記載しているのはプライオリティ・パス加盟のラウンジなので、プレステージ会員であれば無料で利用できます。
香港
空港名 | 香港国際空港 |
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ラウンジ名 | プラザ・プレミアム・ラウンジ(有料系ラウンジ) |
シンガポール
空港名 | チャンギ国際空港 |
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ラウンジ名 | Dnata ラウンジ(JAL指定ラウンジ)、プラザ・プレミアム・ラウンジ(有料系ラウンジ)など多数 |
バンコク
空港名 | スワンナプーム国際空港 |
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ラウンジ名 | ミラクル・ファースト・ラウンジ(有料系ラウンジ)、オマーンエアー・ファースト&ビジネス ラウンジ(オマーン航空)など多数 |
空港名 | ドンムアン国際空港 |
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ラウンジ名 | ミラクルラウンジ(有料系ラウンジ)、コーラル・エグゼクティブ・ラウンジ |
台湾
空港名 | 桃園国際空港 |
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ラウンジ名 | プラザ・プレミアム・ラウンジ(有料系ラウンジ)、モア・プレミアムラウンジ(カードラウンジ) |
仁川
空港名 | 仁川国際空港 |
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ラウンジ名 | アシアナビジネスラウンジ(アシアナ航空)、Matinaラウンジ(ホテル運営ラウンジ)など多数 |
ドバイ
空港名 | アール・マクトゥーム国際空港 |
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ラウンジ名 | マルハバ・ラウンジ(エミレーツ航空) |
空港名 | ドバイ国際空港 |
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ラウンジ名 | マルハバ・ラウンジ(エミレーツ航空)、アハラン・ラウンジ(有料系ラウンジ)など多数 |
ホノルル
空港名 | ホノルル国際空港 |
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ラウンジ名 | プルメリア・ラウンジ(ハワイアン航空)、IASSハワイラウンジ(カードラウンジ) |
上海
空港名 | 浦東国際空港 |
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ラウンジ名 | ファーストクラスラウンジ、チャイナイースタン・プラザプレミアムラウンジ(中国東方航空) |
空港名 | 虹橋国際空港 |
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ラウンジ名 | VIPラウンジ、ファーストクラスラウンジ |
プライオリティ・パス付帯のオススメクレジットカードは?

カード名 | 楽天プレミアムカード |
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カードのステータス | ゴールドカード |
クレジットカードの年会費 | 10,000円(税別) |
付帯するプライオリティ・パスのランクと年会費 | プレステージ会員 年会費無料 |
同伴者のラウンジ利用料金 | 1人1回につき3,000円(税別) |
家族会員のプライオリティ・パスの年会費 | 家族カード会員は発行不可 |
プライオリティ・パスの発行方法と解約方法 | カード会社に申請 |
楽天カードの最上位カードである「楽天プレミアムカード」。
無制限利用が可能なプレステージ会員のプライオリティ・パスを無料で発行できるにも関わらず、カードの年会費は10,000円(税別)と破格の安さ。
とにかくプライオリティ・パスを最安で持ちたい!という人には圧倒的にオススメです。
家族カード会員はプライオリティ・パスを発行できないのでその点だけ注意しましょう。

カード名 | MUFGカード・プラチナ・アメリカン・エキスプレス・カード |
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カードのステータス | プラチナカード |
クレジットカードの年会費 | 20,000円(税別) |
付帯するプライオリティ・パスのランクと年会費 | プレステージ会員 年会費無料 |
同伴者のラウンジ利用料金 | 1人1回につき2,000円(税別) |
家族会員のプライオリティ・パスの年会費 | 無料(プレステージ会員) |
プライオリティ・パスの発行方法と解約方法 | カード会社に申請 |
MUFGカード・プラチナ・アメリカン・エキスプレス・カードの年会費は20,000円(税別)と楽天プレミアムカードに比べると高いですが、家族カード会員も無料でプライオリティ・パスを発行できるという強みがあります。
家族カードの年会費は1枚目無料、2枚目から3,000円(税別)/枚。
夫婦2人で本会員と家族会員になれば、実質1人あたりの年会費10,000円で2人ともプライオリティ・パスを持つことができます。これなら楽天プレミアムカードのコスパにも引けを取りませんね。
もちろん、さらに年会費3,000円を払って子供に家族カードを持たせれば、その子の分のプライオリティ・パスも発行できます。

カード名 | 三井住友トラストVISAプラチナカード |
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カードのステータス | プラチナカード |
クレジットカードの年会費 | 35,000円(税別) |
付帯するプライオリティ・パスのランクと年会費 | プレステージ会員 年会費無料 |
同伴者のラウンジ利用料金 | 1人1回につき32ドル |
家族会員のプライオリティ・パスの年会費 | 無料(プレステージ会員) |
プライオリティ・パスの発行方法と解約方法 | カード会社に申請 |
三井住友トラストVISAプラチナカードは全世界で汎用性の高いVISAブランド、家族カード会員もプライオリティ・パス発行無料、さらに家族カードは何枚発行しても年会費無料、という高スペックカードです。
MUFGカード・プラチナ・アメリカン・エキスプレス・カードの「国際ブランドがやや使い勝手で劣るアメックス」という弱点を克服しているのが大きいですね。
気になる点があるとすれば30歳以上、年収1000万以上という申し込みハードルの高さ。申し込みやすさという意味では楽天プレミアムカードが圧倒的に有利です。
申し込み基準の高さ以外は利便性、ステータスともに申し分ないカードと言えるでしょう。

カード名 | アメリカン・エキスプレス・ゴールド・カード |
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カードのステータス | ゴールドカード |
クレジットカードの年会費 | 29,000円(税別) |
付帯するプライオリティ・パスのランクと年会費 | スタンダード会員 ※年2回の無料利用付き 年会費無料 |
同伴者のラウンジ利用料金 | 1人1回につき32ドル |
家族会員のプライオリティ・パスの年会費 | 無料(スタンダード会員+無料利用年2回) |
プライオリティ・パスの発行方法と解約方法 | カード会社に申請 |
ゴールドカードの代名詞、アメックスゴールド。ステータスの高いカードの代表格ですね。実はアメックスゴールドもプライオリティ・パスを無料で発行できるカードの1つです。
ただしラウンジを無制限で利用可能なプレステージ会員ではなく、都度利用料金のかかるスタンダード会員での発行となります。(年2回の無料利用権付き)
また家族カード会員も同じ条件でプライオリティ・パスを発行することができます。家族カードの年会費は1枚目無料、2枚目以降12,000円(税別)となっています。
コスパで考えると今まで紹介したカードには敵いませんが、憧れのステータスカードにおまけでプライオリティ・パスが付いている、と考えるとお得かもしれません。
まとめ
今回はプライオリティ・パスの詳細とプライオリティ・パスを無料で発行できるクレジットカードについてご紹介しました。
海外では乗り継ぎなどで空港で時間を持て余すことも多いもの。あなたもプライオリティ・パスを手に入れて旅の始まりと終わりをラウンジでゆったり過ごしてみてはいかがでしょうか?