住宅ローンの借入額はどれくらい?金額の決め方を徹底解説

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すでに購入を検討しているマンションなどがある方や、新築で家を建てたい方など、住宅ローンを利用する目的もさまざまです。

しかし、一般的にどれくらいの借入額が許容範囲として考えられているのかは気になるところですよね。

上を見上げればキリがなくなってしまう住宅の購入費用ですが、自分たちのライフプランに合わせた無理のない借入を行うことが大切です。

今回は住宅ローンの借入額はどれくらいがベストなのか、借入金額の決め方などについて詳しく説明していきます。

住宅ローンの借入額目安は年収と頭金で算出する

「住宅ローンの借入額はどれくらいが相場なのか知りたい。」と思っている方もいるでしょう。

住宅ローンの借入額の平均が「だいたいこれくらい」というのがわかったとしても、契約者の年収や用意した頭金などは実にさまざまです。

そのため、住宅ローンの総合的な借入金額の平均を見るというよりは、年収と頭金から借入可能な金額を算出する方が良いでしょう。

まずは頭金として使える金額を考えてみよう

住宅ローンを自分がどれくらい借入できるのか目安をつけるために必要なのが、頭金の金額です。
まずは自分がどのくらい頭金を支払えるのかを考えてみましょう。

ここで気をつけたいのが「現在の貯蓄額=住宅ローンの頭金」ではないということです。

貯金を全額頭金として利用したいと考えている人もいますが、全額を頭金に回してしまうと手元に現金が全くない状態になりかねません。
そうなってしまうと、病気や怪我などで万が一働けなくなった場合や、車の買い替えなどある程度まとまったお金が必要になった時に対応できなくなってしまいます。

給与所得者の場合は生活費の6ヵ月分、自営業者の場合には生活費1年分は貯金として手元に残しておくのが理想です。

そのため「現在の貯蓄額−生活費(6ヵ月または1年分)=住宅ローンの頭金」と考えるのが良いでしょう。

ただしそこまで貯金がないという方は、せめて3ヵ月程度の生活費は確保した状態で、それ以外の貯蓄から住宅ローンの頭金を捻出するのがベストです。

より高額を用意できる方が借入金額が上がる可能性はありますが、普段の生活を守っていくことも大切なことです。
普段の生活や将来プランを考えた上で、無理のない分だけで頭金を計算してみましょう。

年収からみる借入可能額

住宅ローンの借入可能額は年収だけで決められるところではなく、他のローンの利用状況や返済可能な年数などによっても左右されます。

ここではおよその参考として返済負担率が25%、住宅ローン金利がおよそ1.5%で35年ローンを組んだ場合の年収に対する借入可能額の目安を紹介しておきます。

  • 年収300万円の場合…およそ2000万円前後
  • 年収400万円の場合…およそ2700万円前後
  • 年収500万円の場合…およそ3400万円前後
  • 年収600万円の場合…およそ4000万円前後
  • 年収700万円の場合…およそ4700万円前後

このように、年収だけをみた場合でも年収が100万円違うだけで借入可能額が数百万円変わってきます。

ただしこの目安となる借入可能額は、世帯数やライフスタイルなどによってもかなり変動しますのであくまでも参考程度に考えてください。

現在の家賃やローンの状況なども借入額の参考になる

住宅ローンの借入額目安を決めるのには、頭金と年収というものが大きな参考になりますが、現在の家賃やローンの状況なども借入額を決めるための参考になります。

現在の家賃を参考にしてみる

現在賃貸を家族で借りている場合などは、今の家賃も重要な参考金額になります。
これは、実際に現在支払っていて月々無理なく返せる返済金額の目安になるためです。

先ほどは、年収から借入可能額の目安を算出するという方法を紹介しましたが、現在の月々の家賃を返済額と見立ててシミュレーションし、総額いくら支払えるのかを考えていくのも良いでしょう。

ただし住宅ローンを組んで家を購入する場合には、返済額の他に手数料や保険などの諸経費がかかる場合もありますので、諸経費がいくらくらいかかるのかも事前にリサーチしておくのがおすすめです。

現在のローンの状況なども参考にしてみる

住宅ローンをこれから借りようと考えている方の中には、すでに自動車ローンや教育ローンなどを借り入れて返済しているという人もいるでしょう。

そのような方の場合には、返済負担率も考慮していく必要があります。

返済負担率とは、年収に対して年間どれくらいの金額をローン返済に当てているのかをパーセンテージで表したもので、「年間総返済額÷年収」で算出することが可能です。

住宅ローンの審査に通過するのであれば、およそ30%〜35%ほどの返済負担率が最低ラインとされていますが、実際に無理なく返済をしていくのであれば負担率は20%〜25%が理想です。

他のローン返済額も住宅ローンの返済には大きく影響してくる部分ですので、借入額を考えるときの参考にしてみてください。

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