転職すると住宅ローンの審査は通りにくくなる?転職が及ぼす審査への影響
住宅ローンを借り入れしたいけど、これから転職の予定がある方や、すでに転職してこれから住宅ローンの申し込みをしようと考えている方はいませんか。
住宅ローンの申し込みを行う前に転職をすると、以下のような可能性が発生することになります。
- 新規の場合、勤務年数が短いと審査に通過しにくくなる
- ただし申込者の属性次第では審査に通過できる可能性もある
- 住宅ローンの借り換えの場合は、勤務年数が3年未満だと審査通過はかなり厳しい
今回は、転職が住宅ローンの審査に与える影響について詳しく説明していきます。
目次
住宅ローン新規申し込みの場合、勤務年数が短いと審査に通過しにくくなる
住宅ローンの新規申し込みの場合、転職したてで勤務年数が短いと審査に通過しにくくなる傾向があります。
勤務年数は3年以上あるのが理想
住宅ローンの審査通過において、勤務年数は3年以上あるのが理想です。
勤務年数が3年以上あれば、勤務年数が原因となって審査に落ちることはほぼないと考えてもよいでしょう。
逆に勤務年数が3年未満の場合、申込者の属性によっては審査に落ちる可能性もあります。
これは、「長く1つの勤務先で働いている=長期的に安定した収入が得られている」と考えられるためです。
そもそも住宅ローンは35年など、ローン商品の中でも返済が比較的長期化しやすい商品であるといえます。
そのため、返済の滞りなく完済してもらうためにも、現時点での返済能力から安定して長期間返済できるかどうかを判断していきます。
転職したばかりに住宅ローンの申し込みをしても、「いつ仕事を辞めてしまうかわからない=安定した収入が得られていない」と判断されるため審査通過が難しくなるのです。
中には勤務年数1年程度でも審査通過可能な住宅ローンもある
勤務年数が3年以上となると転職したばかりの方の中には、あと3年申し込みを待たなければいけないと考える方もいるかもしれませんね。
しかし、住宅ローンの審査難易度は、取り扱いのある銀行によってもそれぞれ違いがあります。
イオン銀行などのように、勤務年数が1年程度でも審査通過が可能な住宅ローンというものも存在します。
しかし、審査難易度が下がるということはその分金利が高くなるなど、なにかしら契約者にとって不利な条件がつく可能性が高くなるのです。
長期的に借り入れすることが多い住宅ローンですので、勤務年数が短くても審査通過できるからと、安易に希望の条件に合わないものを選ぶのは控えるようにしましょう。
申込者の属性次第では審査に通過できる可能性もある
ここまで住宅ローンの申し込みは、勤務年数3年以上が理想であり、最低でも勤務年数1年ほどは必要という説明をしてきました。
しかし、実際には勤務年数が1年だと審査において厳しく確認されることも多くなりますが、以下のような条件を満たしている場合、審査通過の可能性が高くなります。
自己資金が豊富である
勤務年数が短めでも審査に通過できるポイントの1つとして、自己資金が多いというものがあります。
高額な住宅ローンの購入でも、自己資金が高ければ住宅ローンの融資額が少なくなりますよね。
融資額が少ないと返済年数なども短くなる傾向がありますので、たとえ勤務年数が短くても審査に通過できる可能性があるのです。
他社借り入れがない
住宅ローンに申し込みをするタイミングで、自動車ローンやカードローンなど他の借り入れがないことも審査通過の大きなポイントです。
住宅ローンの審査では、返済負担率の確認が行われます。
返済負担率とは利用者の年収に対して、返済に充てられている費用の割合のことで、この割合が高ければ高いほど審査通過が難しくなります。
しかし、他社借り入れがない場合、返済負担率は0%ということになりますので、返済能力があると判断され審査に通過できる可能性が高くなります。
過去に返済の遅れなどが一度もない
住宅ローンの審査では、個人信用情報という申込者が他社で過去にどのようなローン取引をしてきたかの記録をチェックします。
その中で、返済の遅れが見つかってしまうと、返済能力に不安があると判断され審査落ちになってしまう可能性があります。
しかし、返済日を守ってしっかり返済していれば、それだけ返済が滞らずに取引できるという信用に繋がり審査通過がしやすくなるのです。
特別な資格を保有している
医師・弁護士・看護師など、特定の資格を保有している方であれば、たとえ転職をしたばかりでも審査に通過できる可能性は高くなります。
住宅ローンの借り換えの場合は、勤務年数が3年未満だと審査通過はかなり厳しい
ここまで住宅ローンの新規申し込みの勤務年数について説明してきました。
転職して1年ほどが経過し、申込者の属性に問題がなければ、新規申し込みの場合は審査に通過できる可能性があります。
しかし住宅ローンの借り換えの場合には、勤務年数が3年未満だと一般的に審査通過はかなり厳しいと考えた方がよいでしょう。
これは、新規契約よりも借り換えの方が審査基準が高くなるためで、勤務年数に関しても新規よりも借り換えの方が厳しくチェックされる傾向があります。
住宅ローン借り換え申し込みを検討している方は、勤務年数3年以上を目安として申し込みを行うことをおすすめします。
ただし、住宅ローンによっては「勤務年数○年以上」など条件が定められているものもあります。
すでに借り換え先として検討している住宅ローンがある方は、申し込み条件を詳しく確認しておくとよいでしょう。