貯金がなくても住宅ローンは借り入れできる?貯金がない人が審査に通過する方法

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「貯金が0なんだけど、住宅ローンを利用することはできるの?」
現在自己資金が全くないため、住宅ローンへの申し込みを躊躇しているという方も多いのではないでしょうか。
貯金があった方が審査が有利に働くイメージのある住宅ローンですが、貯金が全くゼロでもお金を借りたいという方はいますよね。

貯金が全くの0円の場合、住宅ローンへの申し込みでは以下のようなことがいえます。

  • 住宅ローンは基本的に貯金がゼロだと借り入れできない
  • 住宅ローンには諸経費がかかるので、その分を貯金で賄わなくてはいけない
  • 諸経費もローンで借り入れすれば貯金ゼロでも借り入れできる可能性はあるが状況は厳しい

今回は、貯金がなくても住宅ローンを借り入れできるのかどうかについて詳しく調べてみました。

頭金がなくても借り入れできる住宅ローンはある

住宅ローンというと頭金を入れないと借り入れができないというイメージがある人も多いのではないでしょうか。
実は数年前までは、頭金がないと住宅ローンを借り入れることはできませんでした。

しかし現在では頭金なしでも借り入れできる住宅ローンはあるのです。

フラット35は頭金がなくても借り入れできる

頭金なしでも借り入れできる住宅ローンといえば、フラット35が有名です。
フラット35の制度も何度か頭金に関しての条件が変わっていますが、現在では100%の融資が可能になっています。

しかし、90%以上の融資が必要な方の場合、金利が0.3%ほど高くなってしまうなどのデメリットもあり、頭金ありの状況よりも借入条件は難しくなっています。

さらに頭金なしで全額住宅ローンを借り入れるということであれば、住宅ローンの元金自体が高額になるため、頭金ありでの返済に比べると返済の負担が重くなる傾向があります。

多くの人が2割程度の頭金を用意して住宅ローンに申し込みをしている

一般的に住宅ローンで借り入れを考えている人は、目安として借入額の2割程度を頭金として準備することが多くなっています。

たとえば3000万円を借り入れ希望の方は頭金の目安が600万円ほど、2000万円を借り入れ希望の場合は頭金の目安が400万円ほどです。

フラット35を利用すれば頭金がほとんど不要でも利用可能ではあるものの、頭金がある程度用意できる方が返済リスクも軽減できるため審査通過率も上がる傾向があります。

住宅ローンは頭金以外にも諸経費がかかるので貯金がないと借り入れが厳しい

フラット35を利用すれば、頭金なしでも融資が不可能ではない住宅ローンですが、審査はかなり厳しいことが予測できます。
さらに住宅ローンを借り入れるためには、家の購入費用の他にも諸経費がかかることを忘れてはいけません。

意外と高額!住宅ローンの諸経費

一般的な住宅ローンを利用した場合、住宅ローン融資額の2%ほどを事務手数料として支払う必要があるところも多いのです。
たとえば4000万円の融資を受けたのであれば、80万円ほどが事務手数料としてかかってきます。

さらに不動産登記のための費用や収入印紙を購入するための費用などもかかってくるため、100万円ほどの諸経費がかかることも少なくありません。

結果として頭金のないフラット35で借り入れができたとしても、諸経費分を自分でなんとかしなければいけないので、貯金ゼロでの申し込みはかなり難しいといえるでしょう。

ただし諸経費専用のローンも存在する

頭金も用意できないし、諸経費も用意できないという方でも、まだ貯金ゼロでも借り入れする方法は残されています。
それが、近年新たに登場した住宅ローンのオプション商品である諸経費ローンの利用です。

この諸経費ローンを利用することで、先ほども説明した事務手数料や登記のための費用を一時的に借り入れることが可能です。
また、諸経費専用ローンはこのような事務手数料以外にも新居のための家具の購入や家電の購入費用などの利用目的としても融資が可能です。

そのため「住宅ローン+諸経費ローン」にて借り入れを行ってしまえば、貯金がない状態から家を購入し家具や家電までを揃えることが可能になります。

全てを借入金で賄おうとすると返済負担も上がる

ただし、全てを借り入れできるからという理由で貯金ゼロの状態で住宅ローンや諸経費専用ローンを利用するのは危険です。
融資を受けた金額はもらったお金ではなく、必ず返済が必要になります。

そのため全ての費用を借り入れしてしまうと、その分返済する金額も高額になり返済期間も長くなります。
借り入れ金額の他にも利息などもかかってくるものですので、貯金ゼロで全てを借り入れするよりも1年でもある程度の貯金をしてから住宅ローンを利用した方が利息の節約にも繋がります。

貯金ゼロの状態で「住宅ローン+諸経費ローン」の借り入れを考えるのであれば、すでに住宅ローンを借り入れたつもりで1年ほど貯金してみるとよいでしょう。

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