住宅ローンが通らない場合に考えられる決定的な理由

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「住宅ローンの審査に申し込みをしたのに、審査落ちしてしまった。」
住宅ローンの審査基準は基本的に非公開となっているものなので、万が一審査落ちした場合でも審査落ちの理由を教えてもらえることはありません。

しかし、一度審査に落ちてしまったら、対策を考えるためにも審査落ちの理由が知りたいものですよね。
住宅ローン審査に落ちてしまう理由にはさまざまなものがありますが、大きく分けて以下のものが審査に通過できない理由だと考えられます。

  • 個人信用情報に問題がある場合
  • 申込者の属性に問題がある場合

今回は住宅ローンが通らない場合に審査落ちの原因として考えられる決定的な理由を紹介していきます。

個人信用情報に問題がある場合

個人信用情報とは、個人と企業との間でのローンやクレジットカードに関する取引の履歴のことです。
記録されている情報には、以下のようなものがあります。

  • 申し込みの記録
  • 借り入れの記録
  • 返済の記録

など。

基本的に企業とのお金の貸し借りがあったことに関しては、問題になることはありませんが、利用状況によっては、審査落ちの原因になることがあります。

複数社からの借り入れがある、または高額の借り入れがある

住宅ローンを利用したいと考えている方の中には、すでに車のローンやカードローンなど、他のローンを利用している方もいますよね。
このような方の場合、住宅ローンの定める返済負担率を超えてしまっている危険性があります。

返済負担率とは申込者の収入に対する返済の比率を表すものです。
たとえば年収500万円の人が年間に返済額で175万円を使用している場合、返済比率は35%ということになります。

返済負担率の基準や目安は申し込みをする住宅ローンによっても異なりますが、返済負担率が35%前後になると審査通貨は厳しくなります。

また、車のローンのように金利が低めのローンよりも、カードローンのような金利が高めのローンの方が厳しくチェックされる傾向があります。
このような方の場合、住宅ローンの申し込みの前に少しでもローンを完済し、借入額を減らしておく必要があります。


信用事故などの異動情報が見つかった

個人信用情報には異動情報と呼ばれる信用事故の記録があります。

他社での取引で長期の返済滞納を起こした場合や、法的な手段を用いて借金問題を解決する債務整理などを行なった時に記録される情報です。
この信用事故という記録はおよそ5〜10年ほど記録が残ることになり、その間はほぼ全てのローンやクレジットカードの審査に通過することができません。

そのため、異動情報があるとほぼ100%の確率で住宅ローンの審査には落ちてしまいます。

個人信用情報が全くない

以前信用事故を起こした人でも、およそ5〜10年程度の期間が経過することで信用事故の記録が削除されます。
しかし、信用事故の記録だけが削除されることはなく情報が削除されるタイミングで、これまでの全ての取引情報が削除されることになります。

そのため、一旦個人信用情報の記録が全くない状態になるのです。

一度この状態になったあとに再び住宅ローンの審査申し込みを行うと「個人信用情報が全くない=元ブラック」と判断されて審査に落ちてしまうことがあります。
このように、信用事故の記録が消えるまでは待つしかなく、消えた後でもすぐに住宅ローン審査に通過することはできません。

信用事故記録が消えた直後は、審査難易度の低いカードローンやクレジットカードなどで優良取引を行い実績を積んでから改めて住宅ローンの申し込みを行いましょう。

申込者の属性に問題がある場合

個人信用情報以外にも、申込者の属性に問題があり審査に落ちてしまうこともあります。
申込者の属性とは、申し込み時に申告した年収や勤務年数、独身か既婚かなどの個人情報です。
ここでは、どのような属性が問題になってしまうのかをみていきましょう。

年収が極端に低い

住宅ローンを取り扱う銀行などは、審査通過のための最低年収を設定しています。
銀行によっても設定されている年収は異なり、300万円、200万円などが設定されています。
この基準を満たせていない場合は審査に通過することができません。

また年収をカサ増しして申告しても、一緒に提出する収入証明書類などで利用がバレてしまいますので注意してください。
銀行で申し込みを検討している方は、事前に最低年収について担当者と相談しておくとよいでしょう。

勤務年数が極端に短い

住宅ローンは数十年の返済プランになることも多いローン商品です。
そのため、長期的に安定して返済ができるかどうかは大切な審査のポイントになります。

長期的に返済ができるかどうかを判断する重要なポイントになるのが「勤務年数」です。

「勤務年数が長い=長期的に安定した収入がある=今後も収入は安定している」と判断され、審査に通過しやすくなります。

住宅ローンの申し込み条件には「勤務年数3年以上」など指定があることも多く、ない場合でも勤務年数が1年以上はないと審査に通過するのは難しくなります。
勤務年数が1年未満の方は、1年を超えるまで申し込みを控えた方がよいでしょう。

雇用形態が非正規雇用

住宅ローンの審査では、雇用形態も厳しく確認されることがあります。

基本的には正社員が一番審査に通りやすく、契約社員や派遣社員、パート・アルバイトは審査に落ちやすいとされています。
これは「安定した収入が得られているかどうか」という面で審査された時に、どうしても契約社員や派遣社員、アルバイト・パートなどの雇用形態は返済能力に不安があると判断されるためです。

先ほども説明した通り、住宅ローンは長期的な返済が必要になることが多いため、長期的に返済能力があると見込まれる人でなければ、審査通過は難しくなります。
たとえ「契約社員・派遣社員でもOK」などと記載されている住宅ローンでも、正社員と比較すると審査通貨率は下がってしまうというのが現状です。

そのため、非正規雇用の方で正社員を目指せるという方は、正社員になってから申し込みをした方が審査通過率はあがりますよ。

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